差し向かう心は清き水镜 裏表なきは君子の扇かな 水音に添えてききけり川千鸟 手のひらを砚にやせん春の山 白牡丹月夜月夜に染めてほし 愿うことあるかも知らす火取虫 露のふる先にのほるや稲の花 おもしろき夜着の列や今朝の雪 菜の花のすたれに登る朝日かな しれば迷いしなければ迷わぬ恋の道 徊 しれば迷いしらねば迷ふ法の道